関東地方会会長 浜野美幸
関東地方会の皆様におかれましては,平素より会務にご理解,ご協力を賜りまして感謝申し上げます.昨年 4 月に早川先生より会長を引き継ぎました浜野美幸と申します.微力ではございますが,関東地方会のために尽力して参りたいと思います.どうぞよろしくお願いいたします.
さて,2 年以上にわたり生活を一変させた Covid−19 は,第 8波の心配もありますが,With コロナとして行動制限もなくなりました.関東地方会では,コロナ禍で2 年間対面開催ができなかった大会も,昨年 10 月 16 日,茨城県取手市において第 37 回大会関東地方会大会・総会を行い,盛会裏に終えることができました.
約 700 名以上の多くの会員の皆様にご参加いただきましたこと,御礼申し上げます.リアルで講演を拝聴できる臨場感,ポスター発表会場での活気あふれるディスカッション,久しぶりの再会を喜ぶいくつもの輪,人だかりの企業展示,今までは当たり前と思っていた対面での交流の大切さ,心が通う喜びを実感し,記憶に残るすばらしい大会でした.一方,オンラインを利用しますと,様々な理由で会場に足を運ぶことができない方も参加できますので,その要望があるのも確かです.今後,多くの方に満足していただけるような開催方法を考える所存です.関東地方会は,今期新たに 4 名の若い幹事の先生を迎え,新体制になりました.今までも若い先生方の新しい発想から生まれた事業がありますので,今後さらにユニークな企画が展開されるのではないかと思います.
関東地方会における特色のある事業活動の一部を紹介いたします.外部からの意見や要望を受け入れる体制として,モニター会議を年に 1 回開催しています.各地域と大学代表の先生にモニターをお願いし,現状報告や会務や大会についてのご意見・ご要望をいただいています.また,関東 9 大学小児歯科学講座と懇談会を開き,各大学の教授の先生方からご意見・ご要望を頂戴しています.大学の先生方には,大会当日の運営のサポートや「関東 9 大学によるポスター発表」をお願いしておりますが,第 37 回大会では「当科における患者配布資料について」について発表していただき,大変参考になったという声が多く聞かれました.
第 38 回大会でも興味深いテーマを検討中ですのでご期待ください.また,本会では外部の他団体との協働事業にも取り組んでいます.口腔衛生関東地方研究会,日本障害者歯科学会,日本歯科衛生学会と共催しています「ジョイント 4」は,コロナ禍で中止していましたが,来年度は再開の予定です.ぜひ多くの方に参加していただきたいと思います.
また,東京小児科医会と隔年ごとに共同開催しています公開シンポジウムもコロナ禍で延期が続いていましたが,来年度には再開の予定です.小児歯科の枠を超えて,小児科の先生方と一緒に活動ができるすばらしい機会です.HP で広報いたしますのでご参加ください.
さらに本会は,新たに ICT 委員会を設置しました.各会議は,対面とリモートを使い分けて効率化を図っておりますが,今後さらに Web の利用を積極的に進めていきたいと思います.現在,巷ではリスキリングが話題になっていますが,歯科界では生涯にわたり学びの継続は以前から変わらぬことで,本会でも大会を通して最新の知見や技術を会員の皆様のために提供するよう努めております.
また地方会大会では,開催地へ小児歯科を周知啓発することも大事な役目であると認識し,地域にも目を向けつつ,グローバルな視野で活動を継続していきたいと考えております.
最後になりましたが,コロナ禍によるマスクの着用や給食の黙食をはじめ,子どもたちは多くの学びや楽しみを経験できないことが多くありました.それによる子どもたちの口腔機能発達不全の危惧や心の問題が,今後の課題になると思われます.
最後に,これからも小児歯科医療からできることを考え,子どもたちの口腔の健康のみならず,心の健康も守り育てるよう尽力したいと思います.そして一日も早く世界に平和が訪れ,人々の安全,子どもたちの幸せが戻ることを祈っております.
会長挨拶 日本小児歯科学会関東地方会 第 19 代会長 浜野 美幸