アーカイブ:2021年 6月

日本小児歯科学会・関東地方会のホームページをリニューアルいたしました。(2021年3月)
今後こちらのコラムでは、お子さんの歯のケアやよくあるご質問など、小児歯科に関わるお役立ち情報を小児歯科専門医がお届けしていきます。

『小児歯科専門医のご案内』
お子さんにとってはじめての歯医者さんは、お子様の口の健康を一生左右すると言っても過言ではありません。そのためには、子どものお口のことを良く知っている先生に診てもらうことが大切です。そこで、日本小児歯科学会では、専門医制度を設けております。
小児歯科学会専門医は、厚生労働省の認可を受けた、高度な小児歯科に関する専門的知識並びに治療技術を有する歯科医師です。
お子様のお口のことで、心配や不安なことなどありましたら、遠慮なくお近くの「小児歯科専門医」にご相談下さい。皆様方のお住まいの関東地域の小児歯科専門医はこちらの「専門医の一覧」からお探し下さい。

こどもの歯の怪我

Q.怪我をした歯は将来どうなりますか?
A.受傷後、数週間もしくは数か月後に歯の色が変わってくる(ピンク色、青色または黄色)場合があります。これは怪我によって歯の中にある神経がダメージを受けたためで、根の治療(根管治療)が必要となることがあります。歯の色が変わらなくても根の周囲の歯ぐきが腫れてくることがあります。この場合も、同様に根管治療が必要となります。

Q.歯がかけてしまった場合はどうすればよいですか?
A.まず、かけた歯の破片を探してください。かけてしまった歯でも損傷の大小にもよりますが、その歯を再利用し接着させることができます。破片が粉々になった場合や紛失してしまった場合は、プラスティック(レジン)や被せ物で治します。

Q.怪我などで歯が抜けてしまった場合はどうすればよいですか?
A.完全に歯が抜け落ちても「受傷直後の対応」と「受診までの時間」によって再植という方法で歯を戻すことができます。「受傷直後の対応」として抜けた歯が土などで汚れている場合は、牛乳もしくは綺麗な水で汚れを落としてください。ただし、根の周囲の繊維性の組織(歯周靭帯)は再植において重要な役目となりますので、ゴシゴシと洗うのではなく汚れを洗い流す程度です。汚れを落とした歯は乾燥させない状態で保存して、なるべく早く歯科医院を受診してください。乾燥を防ぐには抜け落ちた歯を牛乳に浸して保存するとよいでしょう。次に大切なことは受傷から「受診までの時間」です。なるべく早く歯科医院で適切な治療を受けていただくことですが、受傷後20分以内であれば歯へのダメージを軽減でき、歯を残せる確率・可能性が飛躍的に上がると言われています。治療方法としては、周囲の歯ぐきに損傷があれば修復し、抜けた歯を元の位置に戻して抜け落ちないように固定します。固定期間については基本的に数週間固定します。ただし、怪我をした周囲組織の状態や抜け落ちた歯の状態が悪い場合は再植できない場合もあります。また、低年齢で治療に協力ができない、治療後に抜け落ちた歯の安静が保てない、永久歯の成長に悪影響があるような乳歯の再植など、子どもの口の中の発育状態によっても治療方針が変わります。

Q.歯をぶつけましたが,見たかぎりでは 「かけたり」「抜けたり]していない場合でも歯科医院を受診した方がよいですか?
A.歯がかけていなくても、亀裂が入っていたり受傷数日後に歯がグラグラしてくることもあります。また、乳歯の場合は症状が無くても知らない間に永久歯に悪い影響を与えてしまうことがありますので、歯科医院の受診が必要です。
(こどもの健康週間2014から抜粋)

専門医・認定医資格更新ケースプレゼンテーションについて

Ⅰ 資格更新用ケースプレゼンテーションについて

専門医あるいは認定医の更新には発表を行っていることが条件となっています。発表は本会または関連学会における一般発表あるいは小児歯科関連学術雑誌への論文発表を基本としていますが、これらが困難な方のために各地方会で資格更新用ケースプレゼンテーションの場を設けています。
発表手続きの手順は次のとおりです。
1.専門医・認定医更新展示発表申請書(専門医・認定医番号~概要を記入)を地方会大会事務局へ送付
申請書のダウンロード
資格更新用ケースプレゼンテーション発表申請書
※事前に指導医の方に発表内容を確認していただき署名・捺印をいただいてください。指導医は本会ホームページの専門医名簿で確認できます。
また、演題名は必ず「~の一例」としてください。
2.地方会大会事務局より受領の連絡
3.事前抄録を作成し、地方会大会事務局へ提出
4.地方会大会にて発表(審査)
36回大会ではプレゼンテーションの掲載ポスターをPDFで事前にご提出頂き、審査を行います。発表用PDFの詳細は36回大会HPにてお知らせいたします。発表内容に疑問点があれば審査委員からメールにてご質問をいたします。審査結果は大会長もしくは専門医認定委員会から通知をいたします。
5.地方会大会事務局より発表証明書を送付※合格の場合
6.専門医・認定医更新(申請資料に発表証明書を添えてください)

最近、専門医更新のための地方会でのプレゼンテーションにおいて、診断および治療に必要な資料(口腔内写真、模型、エックス線写真、分析・検査データ等)が不足している場合や、特殊なケースの処置結果の報告がしばしば見られます。
専門医とはスーパードクターを指すのではなく、小児歯科診療領域において標準的で安心・安全な医療を提供できる歯科医師を指しています。プレゼンテーションに求められているものは症例内容が医療の質の向上ならびに小児歯科医療の発展に寄与するかどうかです。したがって、更新の5年間において、最低2年以上にわたり子どもの口の健康をいかに総合的に管理してきたかということを、客観的な資料を用いて示すことが基本であり、無理をして、難症例や特殊な症例を提示する必要はありません。すなわち、一般的な歯科疾患を主訴に来院したケースにおいて、小児歯科専門医が指導、処置、管理をすることより、どのような変化がみられたか、子どもの成長発育を加味しながら経年的に経過観察した症例を提示することでよいと思われます。
成長期の予測的な診断能力や対応技術が評価できるプレゼンとなることが望まれます。

日本小児歯科学会の以下のリンクも合わせてごらんください。
資格更新用ケースプレゼンテーションについて
専門医制度について
専門医制度と名簿|日本小児歯科学会 (jspd.or.jp)

Ⅱ 演題発表における留意点について
本大会における発表に関しては、以下の点にご留意ください。
1.演題発表に関して
(1)症例報告について
発表に関して、必ず本人あるいは保護者等の同意を得るとともに、同意が得られていることをポスター本文中に記載してください。
(2)ヒトおよび人体材料を用いた研究について(症例報告も同様)
文部科学省・厚生労働省の「疫学研究に関する倫理指針」あるいは「臨床研究に関する倫理指針」に基づいた研究であるとともに、研究倫理に関する必要な配慮を行ってください。利益相反の有無に関してはポスター中に記載してください。
(3)その他
①演題には固有名詞(病院・診療所名、施設名等)を用いない。
②題名は「○○の一例」とし、「○○の1例」、「○○の1症例」は使用しない
③症例報告では患者名のイニシャルは用いず、「5歳男児」のように表記する。
④演題・本文では「齲蝕」を使用し、「う蝕」は使用しない
⑤演題・本文では「エックス線」を使用し、「X線、レントゲン」は使用しない
⑥本人あるいは保護者等の承諾のもと、顔の写真などを掲載する場合は、眼の周囲をカバーする、必要以外の顔貌や表情はカットする。

2.抄録の作成について
原則として「小児歯科学会雑誌投稿規定」に基づいて作成してください。
その他医療倫理の順守と個人情報の保護には十分に配慮してください。発表内容に倫理的な配慮や個人情報の保護が不十分であると大会長、実行委員長、専門医認定委員会が判断した場合、演題発表の取り下げをお願いすることがあります。
また、発表に際しては、可能な限り事前に内容を専門医指導医にご相談いただくようお願いいたします。